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今年も残すところあと1週間となりました。
パソコン界隈では毎年、様々なメーカーがシェア獲得のため嵐のように新製品を発売します。その一方で、初めてゲーミングPCを購入される方や一般的なユーザーが適切な性能のPCを選ぶのは、年々難しくなっているように思います。
年末年始にデスクトップのゲーミングPCを購入しよう、更新しようとしている方の助けになる情報をまとめようと試みたのがこの記事です。
CPUの選択肢
ゲーミングPCのCPUの選択肢には、大きく二つのメーカーがあります。Intel Core i シリーズCPUと、AMD Ryzenシリーズです。
電力を消費しても最高性能やシステムの安定性を求める人はIntel、電力消費とパフォーマンスのバランスを求める人にはAMDが向いています。
Intel
購入を検討しても良いCPUは、14世代CPU(14000番台)と13世代(13000番台)、12世代(12000番台)です。同じプロセスルール(Intel7、10nmプロセス)で作られています。
ここ3年劇的な性能向上は起きていません。もちろん、新しい世代の方が性能はいいのですが…
なお、慣例的に、
Core i5には 1〇600
Core i7には1〇700
Core i9には、1〇900
が名付けられています。
最新14世代で明確な価値があるのは、14700Kです。Eコアを4つ足すという変更があったのが14700Kだけであり、14600Kと14900Kの性能向上は微々たるものだったためです。
Intelでは、この3世代の中から、コストパフォーマンスがよいものが購入候補となります。
年末年始セールでの購入候補を挙げるならば、12400、12600KF、12600K、13400、13500、13600K、14600K、14700K、13900K、14900Kあたりになります。
ゲームをする範囲においては、i5でも全く支障はありません。コスパならi5、配信を同時にしたいなどプラスアルファの作業があるならi7、なんでもいいから一番いいのをくれ、ならi9を選択しましょう。
また、グラフィックボードも購入するでしょうから、KではなくKFを選んでも問題ありません。違いはCPUからの映像出力ができるかどうかです。
この3世代は同じマザーボードが使えます。12100もいいCPUではあるのですが、ゲーミング目的ならば、i3は力不足となる可能性があります。
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AMD
Ryzenシリーズは、5000シリーズ(7nmプロセス)と7000シリーズ(5nmプロセス)の二つの選択肢があり、それぞれマザーボードが異なります。Ryzen5000シリーズの初登場は、2020年11月です。そして、Ryzen7000シリーズの初登場は、2022年9月です。
プロセスルールがIntelより優れている分、ぶっちぎりかと思いきや、Ryzenシリーズはある程度のパフォーマンスを省電力で実現するという方向性で、Intelとの性能差は思ったよりもありません。ネームバリューやメモリ・USBの互換性の問題などから、Intelを好む日本人がまだ多いのが現状です。
Ryzen7000シリーズは、優れたプロセスルールながら、マザーボードの価格的な高さや、DDR5メモリへの移行が壁になって、あまり普及が進んでいません。Ryzen5000シリーズに、5800X3Dというゲーミング特化のCPUがあることも7000シリーズが足踏みしている理由の一つでしょう。
年末年始セールでの購入候補を挙げると、5700X、5800X3D、7800X3D、7950X3Dあたりになるでしょう。特に、毎年恒例のASKドリームパック1・2として各所で販売されているセットはお買い得です。
特価ならば、5950X、7950Xも検討の価値があるCPUです。5900Xや、7900Xは、マルチタスクに優れたCPUですが、CPUの特性から、ゲーミング性能上限が実質6コアのCPUと同等という点で、候補から外れます。
GPUの選択肢
GPUの選択肢は、まず初めに大きく2つに分かれます。NVIDIAとAMDです。AIに強く、ゲームとの相性問題が起きにくいNVIDIAのシェアが圧倒的な状況ですが、コスパを求めてAMDに流れる方もいます。
なお、IntelがArcという名前でグラフィックボードを出しており、AIに強いと評判になっていますが、ゲーミング用途ではまだ積極的に選ぶ理由がありません。
NVIDIA
NVIDIAは、GeForceブランドで、グラフィックボードを販売しています。
型番は、RTX3000番台とRTX4000番台に分かれます。
4000番台は、2022年10月にRTX4090というフラッグシップ機が発売されたのを皮切りに、RTX4080、RTX4070Ti、RTX4070、RTX4060Ti、RTX4060が発売されています。
3000番台では、RTX3060以上が検討対象になります。これより下のグレードになると、重めのゲームを快適にプレイしたい時に、画質を落とす必要があります。
年末年始セールでの購入候補を挙げると、3060、3060Ti、3070、3070Ti、3080、4060、4060Ti、4070、4070Ti、4080、4090あたりになるでしょう。特価BTOパソコンである場合は、3000番台を検討する余地があるイメージです。パーツ単体購入では、3000番台の在庫処分でない限り、4000番台から選ぶ方が望ましいです。
メーカーによる差は冷却性能やオーバークロック性能になりますが、それほど神経質になる必要もないと思います。ASUS・MSI・GIGABYTEあたりがメジャーです。好きなデザインを選びましょう。
4070~4080を購入しようか迷っている方は、末尾にSUPERが付く強化シリーズが24年の1月にも登場するという噂にも注意する必要があります。慎重に検討してください。
AMD
AMDは、Radeonブランドでグラフィックボードを販売しています。
型番は、RX6000番台とRX7000番台に分かれます。NVIDIAのGPUに手が出ない方や、特価品と運命の出会いをした方が選択する傾向があるようです。最近は安定しているという評判を聞きますが、ドライバーの相性問題が出ることがあります。
年末年始セールでの購入候補を挙げると、6000シリーズは、6650XT以上、7000シリーズもRX7600以上になるでしょう。特に、RX7800XTなどは、性能が高いわりに価格が安く、おすすめできます。
NVIDIAの同クラスGPUのゲーミング性能と秤にかけて検討しましょう。RX6000シリーズは在庫整理が進んでいるようなので、びっくりするような特価品で無ければ、RX7000シリーズから選びましょう。
GPUクラス 画質・fps の決め手
ある程度のCPU性能を確保できれば、ゲームプレイの快適さはGPU性能で決まります。
ゲーミング性能を決めるのは、CPUよりもGPUのランクです。すべてのパーツで最上級を購入するのでなければ、Core i9 や i7で予算内のGPUを組み込むよりも、 i5 でひとつ上のランクのGPUを組み込む方が合理的です。
GPUの序列は、およそ下記の表のようになります。購入する際の参考にしてください。
型番 | 3DMARK TimeSpy | 実勢最安値 23年12月25日時点 | VRAM |
---|---|---|---|
GeForce RTX 4090 | 36098 | 309,800円 | 24GB |
Radeon RX 7900 XTX | 30186 | 159,800円 | 24GB |
GeForce RTX 4080 | 28170 | 189,800円 | 16GB |
Radeon RX 7900 XT | 26307 | 159,800円 | 20GB |
GeForce RTX 4070 Ti | 22767 | 114,980円 | 12GB |
GeForce RTX 3090 Ti | 21939 | 24GB | |
Radeon RX 6950 XT | 21493 | 126,126円 | 16GB |
Radeon RX 6900 XT | 21022 | 109,980円 | 16GB |
Radeon RX 7800 XT | 19986 | 81,180円 | 16GB |
GeForce RTX 3090 | 19861 | 219,980円 | 24GB |
GeForce RTX 3080 Ti | 19703 | 96,698円 | 12GB |
Radeon RX 6800 XT | 19477 | 78,602円 | 16GB |
GeForce RTX 3080 12GB | 18723 | 12GB | |
GeForce RTX 4070 | 17859 | 84,800円 | 12GB |
GeForce RTX 3080 10GB | 17656 | 89800円 | 10GB |
Radeon RX 7700 XT | 17029 | 66,800円 | 12GB |
Radeon RX 6800 | 16405 | 83952円 | 16GB |
GeForce RTX 3070 Ti | 14912 | 58,480円 | 8GB |
GeForce RTX 3070 | 13593 | 59,800円 | 8GB |
Radeon RX 6750 XT | 13532 | 52,596円 | 12GB |
GeForce RTX 4060 Ti 8GB | 13482 | 57,420円 | 8GB |
GeForce RTX 4060 Ti 16GB | 13465 | 69,800円 | 16GB |
Radeon RX 6700 XT | 12796 | 49,800円 | 12GB |
GeForce RTX 3060 Ti GDDR6X | 12210 | 44,800円 | 8GB |
Radeon RX 6700 | 11200 | 10GB | |
Radeon RX 7600 | 10940 | 37,480円 | 8GB |
GeForce RTX 4060 | 10600 | 42,800円 | 8GB |
Radeon RX 6650 XT | 9948 | 34,800円 | 8GB |
GeForce RTX 3060 12GB | 8927 | 38,800円 | 12GB |
以下は、プレイしたいゲームにもよりますが、ディスプレイ解像度別のおおよその目安です。
4K最高画質(レイトレ有)でゲームを快適にプレイしたい
4K144Hz以上のディスプレイを使いこなしたい方は、できればRTX4080・RX7900XT以上を選択しましょう。
DLSS3というフレーム生成機能にゲームが対応していれば、NVIDIAが圧倒的な性能を出します。
AMDも、FSR3というフレーム生成機能がついていますが、やりたいゲームが対応しているかを調べる必要があります。
また、GPUでAI画像生成にチャレンジしたい方も、NVIDIAを選択した方が良いでしょう。
WQHD最高画質でゲームを快適にプレイしたい
WQHD144Hz以上のディスプレイを使いこなしたい方は、RTX3080以上、RTX4070か、できればRTX4070Ti以上のGPUを選択しましょう。
4Kで高FPSを安定して出すのは、ミドルスペックGPUには厳しくなります。
また、DLSS3を使えるかが大きな差を生みますので、新世代GPU(4000番台)を選択すべきです。
FHDでゲームを快適にプレイしたい
FHD144Hz以上のディスプレイを使いこなしたい方は、RTX4060以上を選択しましょう。
在庫処分がほぼ終わっており、3000番台と4000番台の価格差がそれほど大きくないので、BTOでよほど安いモデルでない限り、3000番台を選択することは控えましょう。
また、中古でRTX3000番台やRX6000番台を購入することには、マイニング落ちGPUのリスクがあります。よほど信頼できるお店や知り合いからでない限り、避けるのが無難です。
FHDで画質を調整してでも、240fps出したい場合は、ディスプレイとともにRTX4060Ti以上のGPUが欲しいところです。
※RTX3060の12GBモデルは、BIOHAZARD RE:4などのVRAM(メモリ)を消費するゲームやAI画像生成などで優位に立つ場合がありますが、基本的にはRTX4060をオススメします。
次回へ続く
ゲーミングPCを選ぶ目安について書いていたら、記事が長くなってしまいました。
おすすめBTOパソコンや、マザーボード・メモリ・SSD・電源・CPUクーラー・PCケースなどについては次回以降に記事を分割させていただきます。
次回
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