ゼロから始めるPython ⑤ 超基礎編　リスト・組み込みモジュール

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リストとは
モジュール（組み込みモジュール）の紹介
組み込みモジュールを使ってみよう
終わりに

リストとは

リストは、複数の要素を一つの変数で管理するためのデータ構造です。

リストは角括弧[]で定義し、その中にカンマ,で区切られた値を入れます。

複数のデータの集まりを、変数として定義することで、データを簡単にまとめて扱うことができるようになります。

例えば、以下のようにmy_list変数を定義すると、整数のリストが作成できます。

my_list1 = [1, 2, 3]
print(my_list1)
# [1, 2, 3]が結果として表示される

リストにしたいデータが文字列の場合も、「’」（シングルクォーテーション）や「”」（ダブルクォーテーション）で囲むことで、文字列のリストも作成することができます。

my_list2 = ["one", "two", "three"]
print(my_list２)
# ['one', 'two', 'three']が結果として出力される

リストには、ほかにも沢山の機能や性質がありますが、インタラクティブシェルを用いた超基礎編ではここまでの説明に留めます。

モジュール（組み込みモジュール）の紹介

Pythonの組み込みモジュールとは、Pythonに標準で含まれているライブラリのことを指します。組み込みモジュールは、Pythonをインストールするとすぐに利用できます。インタラクティブシェルだけでPythonを体験している状態でもすぐに利用できる便利な機能です。

組み込みモジュールには、様々な便利な機能が提供されており、それらを利用することでプログラムの開発を効率的に行うことができます。

Pythonの組み込みモジュールの一部を紹介します。

math：数学的な関数を提供しています。例えば、平方根（sqrt）、対数（log）、三角関数（sin,cos,tan）などの計算が可能です。
random：乱数を生成するための関数を提供しています。例えば、任意の範囲の整数をランダムに生成したり（randint）、リストからランダムに要素を選択したり（choice）することができます。
datetime：日付や時間に関する操作を提供しています。例えば、現在の日時を取得したり（datetime.now()）、日付や時間のフォーマットを変更したり（strftime）することができます。

これらの組み込みモジュールは、プログラム内で importモジュール名と記述することで利用できます。例えば、import mathと記述すれば、mathモジュール内の関数（例：math.sqrt(2)）が利用可能になります。

これら以外にも多くの組み込みモジュールがあります。それぞれのモジュールが提供する機能や関数については、Pythonの公式ドキュメンテーションで詳しく説明されています。

Python 標準ライブラリ

Python 言語リファレンスではプログラミング言語 Python の厳密な構文とセマンティクスについて説明されていますが、このライブラリリファレンスマニュアルでは Python とともに配付されている標準ライブラリについて説明します。また Python 配布物に収められていることの多いオプションのコンポーネントにつ...

組み込みモジュールを使ってみよう

randomモジュール

実際にモジュールを使ってみましょう。例えば、ランダムな数値を生成するためにrandomモジュールを使うことができます。以下のようにimport randomと記述し、random.randint()メソッドを使って指定した範囲内の整数をランダムに生成することができます。

import random

random_number = random.randint(1, 10)
print(random_number)  # 結果：1から10のランダムな整数

また、リストからランダムに要素を選択するためにもrandomモジュールを使うことができます。以下のようにimport randomと記述し、random.choice()メソッドを使ってリストからランダムに要素を選択することができます。

import random

my_list = ["apple", "banana", "orange"]
random_element = random.choice(my_list)
print(random_element)  # 結果：リストからランダムに選ばれた要素

これらの例を参考に、randomモジュールを使ってさまざまなランダムな操作を試してみてください。

mathモジュール

次は、数学的な計算を行うためにmathモジュールを使うことができます。以下のようにimport mathと記述し、math.sqrt()メソッドを使って平方根を計算することができます。

import math

x = 16
result = math.sqrt(x)
print(result)  # 結果：4.0

datetimeモジュール

また、日付や時間に関する操作を行うためにdatetimeモジュールを使うこともできます。以下のようにfrom datetime import datetimeと記述し、datetime.now()関数を使って現在の日時を取得することができます。

from datetime import datetimeという記述が必要な理由は、Pythonのdatetimeモジュール内にあるdatetimeクラスをインポートするためです。

Pythonのdatetimeモジュールは、日付や時間を扱うための機能を提供していますが、その中にはddate,time,datetime,timedeltaなど、複数のクラスが含まれています。これらのクラスはそれぞれ異なる機能を持っており、その中でもdatetimeクラスは日付と時刻を同時に扱うことができます。

したがって、from datetime import datetimeと記述することで、datetimeモジュール全体ではなく、その中のdatetimeクラスだけを直接インポートして使用することができます。

from datetime import datetime

current_time = datetime.now()
print(current_time)  # 結果：実行時の年月日と時刻

import datetimeのみで現在時刻を取得したい場合は、毎回datetimeモジュール内に複数あるクラスのうちからdatetimeクラスを指定したコマンドを打ち込む必要があります。datetime.datetime.now()という形でクラス・メソッドの順で指定します。

import datetime

current_time = datetime.datetime.now()

最後に紹介したdatetimeモジュールの例からわかるように、モジュールを自由に扱うためには、公式ドキュメンテーションを読み込む必要があります。これらの例を参考に、さまざまな組み込みモジュールを使ってみてください。

終わりに

今回の超基礎編では、Pythonのリストと組み込みモジュールについて学びました。リストを使うことで、複数の要素を一つの変数で管理することができます。また、組み込みモジュールを使うことで、数学的な計算や乱数生成、日付や時間の操作など、さまざまな便利な機能を利用することができます。

これまではインタラクティブシェルでPythonを体験してきましたが、次回からはテキストエディタを使って本格的にプログラムを作っていきます。テキストエディタを使うことで、より複雑なプログラムを作成し、繰り返し利用することができます。

次回以降は、テキストエディタを使って実際のプログラム開発に取り組んでいきます。より高度な機能や応用的なプログラミングのテクニックを学び、Pythonを使ったさまざまなプロジェクトに挑戦していきましょう！

次回はこちらから

Pythonで遊ぼう！超基礎編⑤ リスト・組み込みモジュール